「共通化」「部品化」「標準化」といった言葉だけが一人歩き。現実は「共通化できていない」「部品なのに制約がたくさん」「これって独自仕様じゃない?」だったりしませんか。
てらこりーたです。今日も疑問に思うことがたくさんです。
- 共通化
- 標準化
- 部品化
これらの言葉ってよく聞きませんか?
これらが実現できていれば何がうれしいのか。
- 似たようなものがなくなる(わかりやすくなる)
- 作業品質が安定する(みんな同じものを使うからね)
- 何かを作る手間が減る(コスト削減)
こんなことがメリットとして挙げられます。
しかしですね、これらの言葉が言葉通りに
実現できている会社ってあるんですかね。
正直疑わしいです。
わたしはシステム開発に携わっていますが
同じような機能が乱立してますよ。
びっくりするぐらいに。
いろいろなパッケージも世に出てますね。
いろいろあって迷っちゃいますけど
受注/出荷/売上といった各業務で
パッケージが違ったらどうなると思います?
ユーザはこういうこと言ってくるでしょうね。
- あの受注の品は出荷された?
- あの受注の売上は計上された?
- あの売上の請求はしたの?
- あの請求の回収は終わったの?
- ちゃんと入金はあったの?
ユーザは最初から最後までを気にするので
結局全部の状況を知りたいわけです。
受注してからお金を回収するまでが仕事です。
お金が回収できなかったら会社は倒産します。
だからちゃんと終わりまで見ないといけません。
業務ごとに別々のパッケージを入れたら
さぁたいへん。
どうやって状況を把握したらいいんでしょう。
そこで流行ったのがERPパッケージですけど
ERPパッケージを使いこなせている会社、
いるんですかね。
- すでに受注システムはあるから受注は使わない
- すでに出荷システムはあるから出荷は使わない
- すでに売上システムはあるから売上は使わない
- (あとはご想像にお任せします)
ERPパッケージの一部は使わないとなったら
もうそれはERPパッケージではないんです。
ERPパッケージとは、企業の経営資源を有効に活用し経営を効率化するために、基幹業務を部門ごとではなく統合的に管理するためのソフトウェアパッケージ。
IT用語辞典
このERPパッケージのメリットをわかっていれば
機能を削ることは万死に値する(後で大変になる)のは
わかりきっていることなのにも関わらず
機能を削ってしまうんですね。
あと、「うちの業務には合わないから」という
よくある拒絶反応のセリフ。
たしかに、業務を回しているのは平民であり
経営者ではないので、難しいところなんです。
そういう経営層の気持ちと現場の気持ちが
乖離すると表題みたいな結果になるわけです。
経営層:共通化、標準化、部品化
現場:うちの業務に合った感じでお願い
とまぁ、そういうわけでいまのIT業界は
正直大変な状況です。
膨れ上がるシステム費用、
業務を変えようとしない現場、
それをRPAで賄おうとしたらもう終わりです。
経営層はわかっています。
このままではまずいと。
正直、いま生きる若者からすると
こんな状況にしたバブル世代に
ふざけんなって言いたくなりますが
彼らもその時代はそれがベストと思って
やってきたわけで、責めることはできないです。
なので、わたしは真摯に現状を受け止め、
前向きにこの状況に向き合ってみようと思います。
え、これ買おう。いまのわたしに必要だ。